VR,AR,XRなど最新技術について講演を聞いてみた [Unite Tokyo 2018] 上

unite tokyo 2018 に非プログラマが行った感想

 

 

こんにちは!

タイトルの雰囲気でわかるように、今回は今までのように技術的なことについての解説的なものでなく、ブログらしく見たもの感じたことをつらつらと書いて行きます。

 

 

ちょうど先週、5月7日から9日まで三日間に渡り東京国際フォーラムにて、Unityに関してのイベント「Unite Tokyo 2018」が開かれました。

 

events.unity3d.jp

 

こちら、通常2,3万円ぐらいするところ、学生の早割なら5000でいろんな講演が見放題!ということで、これは行くしかないと思い、いって参りました。

 

しかし私自身はタイトルにある通りプログラムとかゲーム開発に関してズブの素人。むしろUnityに関してもつい最近ほんの少し触れた程度、、(以下の連載記事でやってるようなことだけです。投稿まで時間をおいているので時期が若干前後してるかもしれません、、

 

masato8823.hatenablog.com

 

Unityという1ゲーム開発ソフトのイベント、そんな素人が行っても意味がないんじゃ、、、と思われた方もいるかもしれません。

 

 

しかし、実際行って見て、私個人としては、AR,VRなどの最新の技術に触れれたり、実際のアプリ開発経験談を聞けたり、また、グラフィックの見せ方を心理学的趣向で考えさせられたり、他の分野での活用事例が聞けたり、、、

と、このように非常に学べることが多く、良い経験であったので、それを全く関係ない人にも伝えたいと思い、この記事を書いてみました。

 

本記事はUnite tokyo 2018において非プログラマの私個人が興味深いと思ったことについて熱の冷めないうちにつらつらと書いていくということで、詳しい内容というより面白ポイントや感想と言ったものメインです。

なのでそんなに気構えず、気楽に読んで言っていただけると幸いです。

 

また詳しい内容に関しては公式にスライドや動画が公開されているものの多いのでこちらの方から是非ご覧ください(各講演を開くとそれぞれあります。秘匿情報等の関係でないものもありますが、、、

http://events.unity3d.jp/unitetokyo2018/session-lineup.html

 

また、今回とは別に、要望があればそれらについてまとめブログを書くことがあるかもです(あまり意味がなさそうであるけど、、、使ってみた的なのかな?

 

 

と前置きが長くなりました。ではここから実際の内容入ります!!!(この記事の内容の順番は実際の講義の順番とは関係ないです

 

 

 

 

まずはゲーム分野以外での活用ということが講演多く見受けられたので、それに関しての3つの講演、そしてそこで説明のあった実用事例について、詳細というよりは感想メインとなるかもしれませんが、書いていきたいと思います。

 

 

一つ目は製造業においての活用。

photonというアプリとそれ用いてトヨタが遠隔地と情報共有した話です。

photonが選ばれた理由や、どこがすごいのかということに関して、詳しくは調べていただくのが早いと思うので、そこは気になる人に各自にお願いします。

一応今後の説明のため簡単に述べると、複数人でVR環境を共有することが簡単になるものという認識でいいかと。

 

簡単にやったことを言うと、まずは車のモデルを3Dで詳細に作り、それをVR環境におく。

そして、遠隔地の人とその環境で3Dの車を使って新しいエンジンについて説明したり、車の部位について説明したりということをする。

 

これだけ聞けば、ただVRの技術を製造業で使ったということだけで、別にVRでなくてもいいのでは、、、という感じだが、もちろんいいことがたくさんあります。ここでは主に二つ書いていきます。

 

まずは一つ目は現実ではできないけど、あったら便利なことができるということで、3Dの車をそれぞれの座標系で切って、断面図を見ることができるようなっています。これはVRだからこそできることだと思います。同様な機能がいくつか可能であるということは大きなメリットであると思います。

少し話がずれますが、移動が大変ということで、個別にワープをすることができるのですが、それの発展系として、集団説明用に強制ワープの機能があったりしました。こんないい感じの機能を初めての人でもわかりやすい直感的な6角形のUI、VR内でのコントローラー的なものに落とし込んでいるので、操作性によるデメリットはかなり小さいと思います。

 

それから、ちょっとしたポイントとして、アーム(VR時に実際に手に持っているコントローラー的なもの。これはさっきと違い外的なもの)をひっくり返す動作で、現在の外の時間や経過時間がわかるというものがありました。

これは確かに今まで時間を気にせずVRをするということが少なかっただろうから有用なものである気がします。もちろん同じ方法である必要はないと思いますが、こういった機能があってもいいのではないかと思います。

 

また二つ目、VRで講習するメリットとして、講師との距離感が近く講義の印象が残ったり、また移動時間の短縮ができる(時間的資源をとても大切に考えているのかな)といった実用的な効果も望めます。

 

Unityにおいてできる有用な機能をVR環境下で行い、それをphotonで遠隔マルチ化する。その際国の環境によるずれはほぼなく、また通信が発達していない国とでも繋がれる。活用法は色々とありそうです。

 

 

 

二つ目は建築業。

建築でよく使うBIMデータをUnityに簡単に入れれるようになったという話。

これはUnity BIM importerというソフトで、Unityにできるようになったという。

なぜUnityにする必要があったかというと、そもそも建築売るにあたり、施主と設計、製作、施工と四つの立場それぞれが違う中で、情報がきちんと共有できていなかった。

そこで、Unity内なら、それが容易になるともに、UIの紐ずけだったり、よりリッチな表現だったりができるということだったそうです。

 

これについても詳しくは各自で気になったら調べてもらいたいのですが、何がすごいかというと、全くUnityをいじったことのない建築専攻の大学生にこのソフトをやらせてみたところ、たった30分程度で、BIMのデータをUnity状に起こせたとのこと。

今までは専門的な人がうんうんと唸りながら、時間をかけて変換していたそうなので、これの脅威の力がわかると思う、とのことです。

私自身は正直このあたり詳しくはわからないですが、わかる人には本当にすごいことなんだと思います。

 

もちろん開発中ということで、細かいことも今後できるようにしていくそうで、建築業界にとっては特に、今後非常に有用なツールとなっていくのではないかと素人ながら思ってます。

もちろん変換しただけでなく、それをARで表示したりとかそういうUnityの技術での活用はいくらでもできるという点でも大きく期待できるところでしょう。

 

 

最後3つ目が医療。

こちらも建築と同じく、IDCOMという専用のデータ形式があるのだが、これをUnityに落とし込んで、3Dグラフィックで臓器を確認できるようにしたということです。

これの有用性については建築業界とかよりも顕著かもしれません。

 

現在の医療では一人の患者に対して、手術前に何百枚という写真を確認する必要がありました。これをUnity内で色々工夫することで(毎度毎度細かいとこは調べてください笑)、より少なくできるようになったそうです。

また、今までは重要な神経系とかはほとんど見えないことが多く、医師の知識や経験、そして実際の体の反応を確認しながらということが多かった部分があります。

知識・経験で持って、医師の脳内で3D化されていたということですね。

それをデジタル3D化したことは、斜め切断といった特殊形でも簡単に配置が理解できるようになった。諸々のハードルを下げたのです。

 

また、手術において大切なのはどうやるかというところ。これが今までのシュミレーターでは患者一人一人の個別な状況に対応できなかったが、これができそうだったり、、

一個3万とかの使い捨て用具が、今までは3種類あるものを実際に全て使って、適したもので手術する必要があったが、Unityの物理的な演算で、適しているものを実際に使わずにわかるようになったり、、

Unityを使ったアプリによって、患者一人一人が自分のデータを持つことで旅行中など、非常時の対応ができたり、そもそも患者自身がデータを持てることで情報の扱いとしてもよくなったり、、、

他にも、参考書の付録として、人体3Dを動かせるアプリをつけて、実際に動かしながら学べるとか、、

実現できているものも、今後に期待といった案も色々紹介されていました。

 

今後の医療利用への可能性が多いわけですが、それがあまり物理的整合性が必要なかったり、見た目のリアリティが必要なかったりということで、医療が専門でない人でも関われる可能性があるというところが非常に魅力的でありました。

 

 

 

 

次は少し話が実用的な部分からそれますが、アニメ風レンダリングとかを通して、私個人として新たな視点をいただいたので、それについて書いていきます。

 

 

アニメ風レンダリングの講演内容について詳しくはスケジュールのスライドを見ていただければと言った感じなのですが、

 

正直こちら技術的には全然わかりませんでした(笑

それなら意味がないかといえばそうではなく、開発者が何をしたいのかということがそもそもわかっていなかったのでそこについての知見が得れた。

さらにいえば、関連して抽象的にも新たな視点を得られたということがよかったです。

 

 

具体的内容でいうと、よりリアルで高グラフィックの映像制作、と聞いて私が思っていたのは、現実みたいなリアルな人の描写だと思っていたんです。

しかし、それが違うんですね。

 

アニメキャラクターが好きなのは、その画風、タッチであってリアル化ではない。

前提がそういうものだったようで、実際にやっていることは、3Dだけどアニメ風に表現するということをしていました。あえてリアルに近ずけないようにするということですね。

これだけ聞くと、「手を抜くってこと?」とか、「リアルな人より簡単じゃね?」となるのですが、そこがそうでもないのが面白いところです。

 

リアルの人は物理的に3Dなので、そのまま3Dデザインを作ればある程度綺麗にできます。もちろんさらにリアルに近づけるのは大変ですが。

しかし、アニメ風なものを3Dに起こそうとすると、3Dモデルがゆえのリアルな人みたいなところが逆にあだになります。

 

そこでいろんなものを使って、よりアニメ風だけど、綺麗な3Dを作ろうといろんな方法を紹介しているのがこの講座であったわけです。

キャラに適切な枠線をつける(?)ことでアニメ風にしたり、色を3種類の色合いのパラメータ(?)で表現することでより適した色合いにしたり、立体的すぎて気持ち悪い顔を明るくぼかして(?)平面っぽくしたりとか。

とても簡単に説明しすぎて実態と全然違うような感じになってしまいましたが、二アンスだけ伝われば幸いです。

 

こんな感じで、現実の3Dではおかしいけど、ゲーム内なら表現できるものを表現するという感じです。

 

 

3Dで作れるということ≠現実に近いもの

というこの視点が非常に感銘を受けました。

確かに現実にあるものだけ作るんだったら現実でいいもんね。現実じゃないからこそできること、表現できることをするという視点。どうしてもリアルを再現しようということに縛られると忘れがちになります。

これは先ほどの医療活用の例で見た目のリアリティが必要ないと言いましたが、リアルなデザインを作るより、色分けしたわかりやすいモデルの方がいいこともあるということも言っていました。ここにも考え方としては繋がるものがあると思います。

 

業界の違う人で同様の先入観があった人、結構多いはず!

 

 

 

 次もアニメ風な表現どうこうの例ですが、ユニティーちゃんシューダーについて同じような面白かった例があったので説明しておきます。

 

3Dで2Dの表現をするということの中で、口についての表現の仕方が非常に面白かったです。

 

というのも、アニメのこれ↓を表現するというやつ(いい素材がなかったのでスライドそのままのやつです

 

f:id:masato8823:20180510004559p:plain

https://www.slideshare.net/UnityTechnologiesJapan/unite-2018-tokyo20

 

 

通常では3Dで形を作ると、口を開けている状態で横から見ると背景が見えます(現実で口を開ければわかる笑

しかし、横から見たときに口を輪郭内に入れ込みたい!ということで、デジタルだからできるトリックを使って、これを違和感や変なとこなく表現する。

そのトリックについて気になる人はスライド資料をご覧ください(笑

 

 

 

 

私が受けた講義は、一番最初が先ほどのアニメ風レンダリングについての講演だったので、技術的な説明ばっかりの講演の様子から正直に言って最初は、「やばい、、、来るとこ間違ったかも、、」と後悔していました。

が、その次の講演で、「あ、ここはわかる!」みたいなことがちょこちょこ出てきて、なんとか乗り切って参りました。

先ほどの視点についても、アニメ風レンダリングの講演を聞いて思ったわけでなく、いくつか講演を聞いてようやく理解できたことです。

 

 

ちょっと書き始めたら思ったよりも書いてしまい、自分でもびっくりしたので、一旦記事をここで終わり、次回続きを書いていきます。

 

今回は他業種での活用やアニメ風の表現についてのことで、題名のXRについてはあまり詳しく触れられませんでしたが、次回は本当にAR,VRとかの最新技術についての実際の活用事例やその際の経験談、またVRにおける心理学的表現の工夫とかについて触れるので、是非期待しておいてください。

 

 

次回に続く、、、